“プラズマコート”ナノ粒子
紫外線全域遮断資材「プラズマコート ナノ粒子」とは?
上智大学小駒研究室が開発したプラズマ粉体処理装置により生成される高分散性の紫外線全域遮断資材。
二酸化チタン超微粒子をプラズマ気流中で極めて薄い酸化鉄膜で覆うことにより、二酸化チタンの持つ紫外線遮断域を拡大すると共に分散性を高め、さらに化粧用としての実用化を阻む光活性酸素発生を抑制することに成功したものです。
プラズマ粉体処理 イメージ
プラズマ気流内で表面処理を行うことで、極めて薄い酸化鉄による皮膜を実現。二酸化チタンが持つ「有毒性」の無力化のほか、「均一な分散の困難」といった問題を解決しました。
本粒子は、界面活性剤を全く使用せずに水中に完全分散します。
本粒子は、界面活性剤を全く使用せずに水中に完全分散します。
紫外線の種類と「全域遮断」について
紫外線は、波長により下記の3種に区分されます。
●UV-A(長波長)
| 地表に届く紫外線の90%以上を占めており、肌を黒くし、シミやシワの原因をつくり、皮膚ガンも引き起こす。
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●UV-B(中波長)
| 地表に届く紫外線の数%程度を占めており、肌が赤くなる日焼けを引き起こし、UV-Aと同様に皮膚がんの原因にもなる。
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●UV-C(短波長)
| 有害性が非常に高いが、オゾン層に吸収されるため地表にはほとんど到達しない。
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本資材の特徴である「全域遮断」とは、地表に到達する「UV-A」「UV-B」の2種とも防ぐことを示します。
※市販の殆どの日焼け止め化粧品には、SPF値を高くし、かつ、UV-A域の防止に有機紫外線吸収剤が多量に配合されてます。
紫外線遮断資材としての強み
「“プラズマコート”ナノ粒子」は、下記の強みを持ちます。
- 単一の無機素材のみで紫外線全域を幅広く遮断することができる。
- 時間がたっても紫外線防止機能が低下しない。
- 一般に使用されることが多い有機紫外線吸収剤と比較して、皮膚に対する刺激がなく、安全性が高い。
- 地表に到達する紫外線の全域(UV-A、UV-B)を遮断できる。
- 界面活性剤を使用せずに、水相にナノ粒子が完全分散している水系(o/w)クリームなので使用感抜群です。
期待される用途
本資材は、幅の広い分野で商品を開発していくことが出来ます。
紫外線防止用コーティング材
肌に直接塗布する化粧品関連はもちろん、眼鏡や傘、衣類、帽子のほか、視力低下の原因ともなるTVモニターからの紫外線発生対策など、様々な分野で活躍を期待できます。
紫外線防止領域以外の用途
紫外線以外の光線過敏症対策にも本資材の活躍が期待できます。また、プラズマ処理により表面が活性化した本資材は、かゆみ誘発物質を吸着除去することが明らかになっており、副腎皮質ホルモンを含まないタイプのかゆみ止めとしての利用も考えられます。